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毒を食らわば皿まで

アダルトチルドレン(AC)・吃音症・社交不安障害(SAD)・依存症・うつ病の方、また、心を病むすべて方へ

うつ病から社会復帰へ向けて(うつ病闘病記 第4回)

はじめに


うつ病闘病記第4回。
このたびは「うつ病から社会復帰へ向けて」と題して、「もしかして治ったかも!?
」から社会復帰を果たすまで、私がどのような取組みを行なったかを書いた。

第1回:なぜ、私はうつ病になったのか?
第2回:うつ病になって私がまずしたこと、その効果は?
第3回:うつ病との闘い
第4回:うつ病から社会復帰へ向けて←今、ココ
第5回:うつ病闘病記まとめ



もしかして治ったかも?!


うつ病には敵わない。そう開き直り休養していると「もしかして治ったかも?!」と思われる兆候が突然訪れた。
これまでまったく読めなかった本が読めるようになったのだ。

実はこの辺りの記憶は定かでなく、この他に病状にどのような良化の兆候があったかおぼえていない。そのため、この部分に関しては割愛させていただく。

 

反撃開始

うつ病に対し劣勢に立たされていた私は、このタイミングで一気に反撃へと転じる。
順を追って書いて行く。

 

今、できることをする

とはいえ、あくまでまだ「(治った)かも?」の段階である。
だから、「無理をしない」「今、できることを」「少しずつ」、この3つを心掛けた。
小さな山を越えたら、次はもう少し高い山を、それを越えることができたら、さらにもう少し高い山をというスタンスだ。

まずは衣食住のうちの、衣住を整えた。

住は、部屋の大掃除をした。
これまで定期的に彼女が部屋の掃除をしてくれていたものの、大掃除は私がうつ病になってから一度もしていなかった。それもあって、3日がかりで細かいところまで徹底的に掃除した。掃除すること自体気分がいいものだし、キレイに片付いた部屋を見ても気分が良かった。

衣は、身だしなみを整えた
シャワーを浴びた。美容室で髪を切った。出ていた鼻毛を切った。眉毛を整えた。顔のムダ毛を剃った。顔に化粧水と乳液を塗った。その整った状態をキープするようにした。

うつ病でない人からすれば少し頑張ればできること。たったこれだけのことかもしれない。しかしこれまで私は、たったこれだけのことすらできなかったのである。それができたことは、私にとって大きな自信となった。また、部屋が片付いてキレイで身だしなみが整っていることはとても気分が良かった。そんな小さなキッカケから、私は少しづつ社会復帰へ向け活動できるようになった。

スポーツジムへ通い始める

次に、スポーツジムへ通い始めた。

二年の療養生活で私の体重は14kgも増え、過去最高体重を記録していた。
私は太っても顔に出ないが、お腹だけがポコッと膨れ、餓鬼のようになってしまう。
その姿は醜く、自己肯定感を低下させるには十分だった。
だから、どうしてもダイエットを成功させたかったのである。

スポーツジムへは約8ヵ月通った。ペースは週3~4回。有酸素運動と筋トレをバランスよくこなした。結果、14kgのダイエットに成功し、私は体に自信を取り戻した。

スポーツジムへ通い運動することで、思わぬ副産物もあった。
脳の調子がめちゃくちゃいいのだ。頭はキレる気分が良く、元気で明るく過せた。抑うつに陥ることもなかった
運動には脳内伝達物質(エンドルフィン・ノルアドレナリン・ドーパミン・セロトニンなど)を整える効果がある。その効果によるものだろう。
詳細は下記の本を参照してほしい。値段はやや高く、ページ数も多いが、運動とストレス・不安・うつ・依存などとの関係についてくわしく書れている良書だ。
うつ病のリハビリに、私は運動を強く推す

 

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職業訓練制度へ通い始める

ジム通いと並行し、私はさらに国の提供する職業訓練へ通い始めた。

期間は6ヵ月。時間は9時~14時半過ぎまで。平日は、ほぼ毎日講義があった。
生活リズムが整い、リハビリには丁度いい。また訓練を受けながら月10万円が支給を受けられる制度があり、それも大きな動機となった。
まともに通えなかったら、また元の療養生活へ戻ればいい。もし休まず通えるようなら社会復帰は目前だ。皆勤賞という目標を掲げ職業訓練へ臨んだ。

職業訓練で学んだのは心理学。心理学はもともと興味があったし、私自身これまでいくつかの精神疾患を患った経緯があり、ここで一度しっかりと学んでみたいとの思いからこの訓練を選んだ。クラスは30名。20代から50代まで幅広い年齢層の方がおり、やや女性が多かった。講義は臨床心理士の資格を持つ先生が担当するなかなか本格的なものだった。グループディスカッションが多かったことから、クラスの仲間とも仲良くなれた。こうやって毎日決まった場所へ通い学ぶのは高校生以来。新鮮で楽しい6ヵ月だった。
結果、私は見事皆勤賞を達成し、職業訓練を卒業した。社会復帰へ向け大きな自信となった。

卒業後、フルタイムでの仕事復帰を希望するのであれば職業訓練制度はオススメである。9:00~17:00の仕事での復帰を希望しているなら、9:00~15:00前後で行なわれている訓練を選択するのが望ましいのではないだろうか。訓練を受けながら給付金が受けられる制度は、私が職業訓練を受講していたときよりも要件が厳しくなっているようだが、まだあるようである。詳しくはハローワークへ問い合わせてみてほしい。

 

祝!寛解

職業訓練とスポーツジムへ通っていたとき、私のうつ病は寛解を迎えた。
うつ病が良化してきていたタイミングで、職業訓練へ通ったことで生活リズムが整い、スポーツジムへ通い運動したことで脳内伝達物質が整ったためだろう。
寛解したときは、まるでサナギが脱皮して蝶になったような自分が生まれ変わったようだった。これは決して大袈裟ではない。本当にそう感じたのだ。


いざ社会復帰

 

三年振りに働いてみて

職業訓練を卒業した私は、職業訓練を提供していた企業からアルバイトとして働かないか?と打診を受けたので、ありがたく働かせてもらうことにした。
三年もの長いブランクを経ての仕事復帰。まずは自分の能力やスキルが衰えているか否かを知りたかった。その目的を果たすには、まずはアルバイトくらいがちょうどよかった。
働いてみると能力もスキルも衰えておらず、これまで通り働けることがわかりホッとした。
ちなみにこの会社はブラック企業だったため、3ヵ月で早々に退職させていただいた。

無事社会復帰を果たす

アルバイトを辞めて数ヵ月後、製造業へ就職が決まり社会復帰を果たした

社会復帰にあたり、オープンにするかクローズにするかという選択に迫られる。
オープンとは自分がうつ病であった旨を面接で会社へ事前に伝えること。クローズは、その逆である。
私はクローズ一択だった。理由は、いくつかの可能性の高さにある。1つは就職の間口が狭まる可能性、2つ目はうつ病歴があるということで、これまでと同様の仕事をさせてもらえない可能性、3つ目は一度オープンにしてしまうと業界内で情報がシェアされ、二度とクローズにはできない可能性である。

働くにあたり、私はまず再発しないことだけに注意を払った
なんとなく気分が沈んでいる日は会社を休んだこともあった。仕事中もいい意味で手を抜いた。
再発すれば、また数年もの時間を失うかもしれない。そのリスクを考えたら、他人や会社に何を言われようが、そうすることが合理的だと私は思う。
会社はあなたを守ってくれない自分を守るのは自分自身。これだけは絶対に忘れないでほしい。


そして、今


寛解を迎えてから4年、社会復帰を果たした会社を退職し、私は今、中小企業診断士資格を取得し、個人事業主として働いている。
経験と取得した資格を活かし独立したのだ。

幸いこれまで再発していない

一度うつ病になると、その後無理が利かなくなるという話を聞く。
これに関して私は、そうだともそうでないとも言えない。
私に限った話では、資格取得の勉強のとき、会社を辞め独立したとき、無理をせざる得ない場面があった。だから無理もした。というか、無理できた。
ただ再発を避けたい、その思いから自分でも気付かないうちにブレーキをかけてしまうことは今でもよくある。それを無理が利かなくなるというのなら、そうなのかもしれない。

うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち

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新版 うつ病をなおす (講談社現代新書)

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